病気やケガでお世話になるのが看護師の存在ですが、長寿高齢化が進む日本では、予防医療という分野が注目されています。
病気や怪我を治療するときに必要な看護師ではなく、予防医療における重要な立場となる看護師の働きとはどういったものなのでしょうか。
歳をとると病気になるのは仕方がない、そう考える人は多いですが、出来れば健康で長生きしたいと思うのが当たり前ですよね。
誰もが国民の生活の質(QOL)を上げることで、問題とされている医療費を軽減することに繋がるのです。
それには生活習慣病の予防が大きく関わってきます。
生活習慣病の定義とは「食習慣・運動習慣・休養・喫煙・飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」ですが、生活習慣を見直すことで病にかかるリスクを下げられるということが分かってきたのです。
しかし知識もない一般人が生活習慣を見直すことは大変です。
そこで常日頃から健康診断を受け、病気となる前に体調の変化に気づき、食生活や運動などで改善していくためのアドバイスができる看護師の必要性が高まっています。
そんな予防医療の分野で活躍している代表的な例が、検診センターで働く看護師です。
予防医療で活躍する看護師の仕事は、問診・採血・血圧測定・身体計測・心電図などの健康診断が主な業務ですが、検査データの結果から生活習慣の指導を行うこともあります。
そもそも健康診断に来る人の多くは、健康体もしくは重症患者ではありません。
そのため、病気を治すスキルというよりは、採血や予防医学の知識、コミュニケーション力を求められるのが予防医療に携わる看護師なのです。